■日々いろんな「スープ」を試作しています。
以前あるお店で、ブロッコリーのスープというのをいただいて、それがとても素敵な味だったので、私も芸術的な味をめざして色々スープを作ってみようと実験しているわけなのです。
スープって、何の技術もない私のような者が、野菜をじっくり煮込んで作るだけでも、それなりに食べられる味になるからありがたい。
香りも熟成させることによって新たな素晴らしさを見出したりするように、食べ物も…さつま揚げやちくわを煮た汁で、翌日、豚肉やタマネギやブリ魚を煮たりする、一晩ねかせたその「時間」こそ芸術です。…例えはイマイチだけど、残ったつゆで煮ると、味がまろやかになるんですよね。
スープにも、その戦法を導入しようと、たくらんでいる…。
それとは逆の話でいうと…
カレーを作るとき、カレー粉を入れる直前の、あの肉と野菜が煮えて台所にただよう匂いが大好きで、とても親しみ深いものがあります。なんだったら、ここでカレー粉を入れずに、このまま食べてしまっても美味しいのではないかという予感がして、鍋の中の具をそっと取り出してそこに醤油やソースなど、あらゆる調味料を駆使して食べてみたことが昔ありました。…意外とイケる。(笑
その記憶があったので、次の機会に、それとぴったり同じ工程で作ってみたんだけど、それだとなんだか美味しくない。目の錯覚のように不思議な現象なのですが、つまり、肉と野菜を煮込んで調味料をかけたものが「完成形」だと思って食べると美味しくないのです。なんだけど、カレーの完成をめざしていたのに途中でつまみ食いをするように取り出した肉と野菜に調味料をかけたもの、すなわち「これはまだ作っている途中なんだ」と思いながら食べると美味しいという。(笑
この“つまみ食い感”が効いているのだと思いました。自分一人で勝手に予定変更をする贅沢さですね。
オーソドックスに、肉・野菜・果物をミックスしてスープを作ることもあります。
こうしてチキンやタマネギなどと一緒に煮込んだスープですが、次の日このスープを元にして、ミートソースを作ると美味しいです。古い喫茶店のランチのような味になる。
寒い冬は手作りスープで。
■ごく個人的に、毎年12月は柑橘祭です。
11月末からクリスマスにかけて、この期間は、紅茶だったらアールグレイを飲んじゃおっ♪なんて神聖な気分に浸っています。
紅茶の葉に「ベルガモット」という柑橘のフレーバーをつけたものをアールグレイと呼ぶそうですが、ベルガモットの香料は、すごく良い香り。夏みかんや沖縄名物シークワサーのような、若干、青みがかったオレンジ&グレープフルーツ&レモンの香りというか。「すがすがしい」のに、なぜか「あたたかい」香り。神聖なあたたかさ。心がくすぐったくなるような喜びに満ちた香りです。
「アールグレイの紅茶は、アルミホイルを噛んだような味がするから嫌いだ」
と可笑しいことを言った人がいますが、たしかにベルガモット香料の香りにも金属っぽいようなメタリックな角度があります。そこがこの香りの面白いところです。活かしどころ、というわけです。
12月のアールグレイは神聖な味が致します。
シークワーサーの果汁もおいしい。コップの水にシークワサー果汁を少したらして湯上りに飲むと、スーッと体内にしみ込んで、気持ちがいい。お酢の酸味と違って、もっとシンプルでフレッシュな酸味なので、体内がさっぱりするんですね。
和食では柚子の香りも毎年恒例でなつかしい。
白菜の漬物に、きざんだ柚子の皮を乗せるただけでもお正月気分。まだ時期的にはフライングなんですけど。お醤油を1滴たらして。
ここに日本酒で。
柚子はバルサミコとも相性がよくて、柚子とバルサミコでドレッシングを作って刺身と食べてもおいしい。フランス風。
前にも書いたけど、
タマネギをスライスカッターで薄ーくスライスして、そこに柚子の果汁をたっぷりしぼり、それをビニール袋の中で30秒くらい揉む。そこにキムチの素をティースプーン1杯分くらい(少しで大丈夫)混ぜて、仕上げに柚子の皮をきざんだものをたくさん散らばせる。
カレーや焼肉、ハンバーグなどの漬物がわりに。
柚子の砂糖漬けも楽しみ、早く食べたいなあ。
■クリスマスシーズンの今月、ホテルやショッピングモールのイルミネーションがきれいです。
クリスマスツリーのディスプレイをあちこちで見かけますが、そこに「香り」があれば尚いいんだけどな…。
なぜ、芸術には“香り”が無いのでしょう。
香りといっても、ホテルのロビーのように、くつろいで長居する場所に香りがあったら、それは人それぞれ好みもあるから香りは邪魔でしょうけれども、エントランスや通路など、一瞬で通り過ぎる場所のディスプレイには香りがあったほうが面白いと思うのです。
通り過ぎる瞬間、ディスプレイに近づいた瞬間、フッと香りがただよう。
今はアロマポッドではなく、高性能なディフューザーがありますから、熱に弱い香料もきれいに表現できると思いますし…
香りも芸術的アプローチとして人々に受け入れられるスペースがあってもよいのではないか、と思います。
いけばな等も、花そのものだけでなくて、花を含めたその空間全体をデザインするわけですから、そこに香りがあれば、臨場感もワイドに広がるであろうと私は思います。
「香り」と「芸術」。
たとえばローズの花のディスプレイだからといって、そこに「ローズの香り」をさせるような、そんな単純な事ではないと思います。もっとクリエイティブであるべきです。
私の「あてがい」は、そんなんじゃなくて、もっとスゴイんだ。
空間そのものに、あてがうくらいの。…あてがってやるさ!
芸術の域として、香りが存在するのが夢ですね。
これからそういう時代がおとずれることを願っています。
<CM>

●マロニー