◆エンジェルハート
多くの香りメーカーさんたちが、その香りをこぞって真似したがる超大ヒット香水といえば『エンジェルハート』。
「エンジェルハートに似たような香料をお願いします」というオーダーが今でもまだ多いらしい。…今さら?まだそんなこと言ってんの?と思っちゃったけど…(笑)。業界的には、このブームはまだまだ続いていく予定…いえ、続いてくれなきゃ困る予定、らしいのです。
新旧の入れ代わり激しい今日の香水商戦の荒波の中、長年ずっと大ヒットしつづけているこの商品は、たしかに奇跡といえば奇跡です。
エンジェルハートは、発売当初、トロピカルフルーツ系の香りと言われていました。
そして、今はというと…、
エンジェルハートは、
もはやトロピカルフルーツ系ではなく、
「シャンプー系」に成り得たと、私はそう思います。
今の日本のシャンプーの香りの標準値としてエンジェルハートの香りは機能し、鎮座している。
これはすごいことです。
シャンプー界では、ここ10年間で、これ系の香りが圧倒的に増えました。これ系が大部分を占めています。
21世紀からは、シャンプーの香りといえば、=エンジェルハート。となり、
エンジェルハートの香りといえば、=おなじみシャンプーの香り。となった。
そんなわけで香水業界はこぞってコレ系のフレグランスを出していますが、それらはあまりパッとせず、依然としてエンジェルハートだけが、ぶっちぎりの圧勝のままなのです。…これより安くて似たような他社の香水に一度は飛びついたけど、やっぱり「なんか違う」っつって戻ってくるパターンを経験した人も少なくないのでは…?(笑)
そのせいか、安売り店でもこの商品だけはあまり値下げしない強気ぶりで、テスターすら置いてない店も多い。エンジェルハートの同シリーズで他にも色々なハートのが出てるんだけど、そっちのほうが意外と安いです。
テスターも、他の商品は出してあるのに、元祖エンジェルハートだけはテスターなしとか。テスターを置いてもすぐにカラになってしまうから置かないんだと思う。通る客みんながスプレーするから、あっという間になくなっちゃうし、「だって試さなくたって香り知ってんだろ!?」と。→atドンキホーテ。(笑)
◆エンジェルハートの魅力
理解されているようで、されていない部分があると思います。
成分的に、この香りがフルーツ系の日本人ウケのよい系統だからヒットしたという理由「だけ」ではないと思います。恋愛ウケがよいとか、そういうのも後づけの理由。
香りについては、この香りの魅力はトップノートのフルーティーな香りよりも、むしろ後半戦に出てくるフローラル&ムスクの、清らかな香り方にあるとさえ思われます。
でも、まだまだ、それだけではない。
◆このフレグランスの隠し味は、
ヤマトナデシコ的な“心”だと思います。
香り全体を俯瞰で見たとき、なぜか「なでしこ」な一面を垣間見たような気持ちになる。…ボトルの見た目が真っ赤なハートでなんとなく軽い女子的な外見なので、なでしことか言っても「どこが?それは無いわ」って誰にも相手にしてもらえないけど、これはなでしこ系なんだ!と私は一人でずっと言い張っています。(笑)
ゆえに他社さんが、香調(○○系の香り、というような香りのジャンル)だけを真似してコレ系の香料を使ったとしても、その模倣はごく表面的なものに過ぎず、同じようにヒットを狙えるかといえばそれは難しいと思う。
やはりヤマトナデシコ的「心」がなければ、香りは違うふうに感じられるものです。
やまとなでしこ系といっても、=和風の香り、というわけではなくて、
トロピカルフルーツの香りや、エキゾチックな香り、はたまたアメリカとかフランス的な香りであっても、その中にヤマトナデシコ精神の宿っているものは、やまとなでしこ系香水と考えます。
香りというのは目には見えないものですが、
そういった見えない裏側にこそ、圧倒的な吸引力があるのです。
◆◆エンジェルハートに関しては、他のフレグランスを同時につけても大丈夫だと思います。
フローラル系の、くどくない香水を。(できればシンプルな、1種類の花の香りをテーマにした香水などが良いです)
それをエンジェルハートをつけた箇所とは別の所につければ。(同じ箇所はダメです)
問題ないと思います。
あと、このフレグランスは年齢的に「もう似合うような年じゃないから…」などとお年ごろを気にされる方が多いですが、もし気になるようでしたら上記のように他のフレグランスと併せ技にすれば、心配ないと思います。
これ一つだけでも、もちろん問題ないです。…みなさん気にされるほど若い女の子系ではないです、じつは。というのが正しい見解。(笑)
若さ一本!な香りではないので、じつは大丈夫なんです。
ここで詳しい年齢は書きませんが(読まれた方がまた細かく気にされるといけないので)、ご自身がこの香りが好きならば大丈夫ということです。
◆◆つけ方としては、このフレグランスの場合は、服を着る前に、両肩の後ろあたり(肩甲骨の上ぐらい)に左右1吹きずつ、くらいで大丈夫だと思います。
このようにつけることで、髪の香りっぽく香ります。
ちなみに衣服の上からこの香水をスプレーするのはやめたほうがいいかも…。安っぽいニオイに成り下がります。(このパターンの人がわりと多いです)
香りに自信が持てない人にも、この香りは手に取られる率がわりと高いような気がします。それもあって数が売れるのでしょう。
・・・まあ、私なんかがアレコレ説明するまでもなく、みんな買ってるし持ってるので、記事は不要といえばそうなんだけど。でも香水通の方は、案外この香水は避けてそうだな、と思ったので書いてみたりして☆(笑)
私はこの香りに、秋のリンゴを感じます。
こまかく言えばグリーン系の成分とムスクのバランスの気持ち良さ。
それもあって、使うなら秋が一番ラクに使えるかなあと思いました。
◆やまとなでしこ…
心がやわらかくて、一緒にいるとほんのり幸せ気分になってしまう感じの、けなげな女性です。しずかで愛情深い笑顔。なんとなく関わりたくなってしまうような引力のあるお人柄ですね。
エンジェルハートだけでなく、香りの中に、こういった雰囲気(精神性)を感じる香水を、やまとなでしこ系と称しました。
やまとなでしこ系・香水の中では、エンジェルハートはまだ若すぎる面もありますが、一応エントリーなのです。
やまとなでしこ系フレグランス、
エンジェル~の他にパッと思いつくものでは…
○『シャネル・アリュール』
○『サムライウーマン』
○『ディオール・ジャドール』
△?『ゴースト』
△?『クロエ』
クリードとかニナリッチとかマークジェイコブス、エルメス、ジバンシィとかの香水は、変にお行儀が良すぎて、なでしこゾーンには属せない感じがするのです…。やはり少し恋愛の影がないと。まるっきり清い正統派は、なでしこ系とはまた少し違う別ジャンルかなと思います。
そして、ヴィクトリアズシークレットとかフェラガモとかランバン、ジャンヌアルテスあたりは、その逆のような気が・・・。ヴィクトリアズシークレットなども、かわいい香りはあるけど、ただし、他人に寄りそう気配はゼロだから(笑)なでしこゾーンには入れないと思います。
ショパールとかジェニファーロペスの香水は…うーん分からない(笑)何も感じない、ゾーンに入るとも入らないとも何とも思わない。…ジェニファーロペスの香水って、なんかオヤジ上司のカラオケに付き合わされてるOLさんのような光景をおもわず連想してしまうんだけど(笑)、なでしこ系とは無関係な話だし。…カラオケで上司が次に歌う番号を入力する、スカート&ブーツでネックレスしたOLさんの服装がどうもチラついてね。
…昔だったら、資生堂ホワイトローズナチュラルなどもなでしこ系に入っても良さそうな感じですが、これはなんとなく今はあまり若くない感じなので(ごめんなさい)すみませんが、今回はエンジェルハートを含めた以上4点ということで。○印のみです。(△印は、ギリギリで迷ったけど入れなかったもの)。
※べつに若々しいかどうかが判断基準なわけではありません。『若い』という表現言葉に深い意味はないです。
なでしこゾーンに入ることが良いとか悪いとかじゃない。良いも悪いも、ありません。
なでしこ系は、数ある香水の特徴の一つです。
…90年代なら、エタニティなんて、もろにゾーンに入ってたと思う。エタニティは今流行の香水たちと比較してみると若干ベースノートが重たいようにも感じるけど、それでも相変わらず超美人な香水です。基本的にエタニティは、男に泣かされても一途についていく性格だから(笑)。これをつけている女性(本人)は、そうでない人も多かったけど、この香りが本当に似合ってハマっていた人はやっぱりなでしこ系の女性だった。そして私が昔エッセイに書いた通り、“エタニティは、早婚しそうな乙女の香りがする”この一言に尽きると思います。
なでしこ系は、香りが爽やか過ぎてもダメ、エントリーならず。すがすがしい香りは、ちょっと違う。
やはり、ほんのり甘さがあって、やわらかくてひかえめで、癒し系で、グイグイ押したくなる女性のような感じがする香りがエントリーされやすいです。(笑) …コイツなら強引に口説けばなんとかなるんじゃないかと男に期待させるも「案外ムズいぞ、この女」のような。「もどかしい」かけひきあっての、なでしこ系です。
◆やまとなでしこ系――こういったエッセンスをもつ香水をつけると、香りだけでなく、その女性本人もやまとなでしこ系の女性に見えるという、“ユニゾンやまとなでしこ”なるWからくり、となっています。
こういう香りの女性とすれちがうと、
「あれ、もしかして…なでしこ系の人? いい人?」って錯覚します。
そして容姿まで美人に見える。
相手に歩幅を合わせて寄りそう優しさ。その姿が、けなげで、なんとかしてあげたくてたまらないような気持ちになる――そんなエッセンス宿る香水。
これぞ、やまとなでしこ系なり☆ なんか愉しいよね!(笑)